独自に開発した自動サンプル収集プラットフォームにより、個体内における高密度・高頻度の縦断的マイクロバイオームプロファイリングを実現しています。
これにより、従来の疎なサンプリングでは捉えることが困難であった腸内生態系の遷移過程や日周変動を高精細に記述し、微生物集団の協調的ダイナミクスを明らかにします。
ヒトを含むあらゆる動物は、多様な微生物と共生しています。これらの共生微生物の集団(マイクロバイオーム)は宿主の生理機能と密接に関わり、その破綻はさまざまな疾患の発症・進展に影響を与えることが明らかになりつつあります。
共生微生物叢研究チームでは、マイクロバイオームの構造・動態・機能を統合的に理解し、その普遍的原理を解明することを目標に、以下の研究テーマに取り組んでいます。
独自に開発した自動サンプル収集プラットフォームにより、個体内における高密度・高頻度の縦断的マイクロバイオームプロファイリングを実現しています。
これにより、従来の疎なサンプリングでは捉えることが困難であった腸内生態系の遷移過程や日周変動を高精細に記述し、微生物集団の協調的ダイナミクスを明らかにします。
近年飛躍的に進展しているロングリードシーケンシング技術を積極的に活用し、メタゲノム解析を高度化しています。
腸内をはじめとする多様なマイクロバイオームにおいて、細菌株レベルでの完全長ゲノム再構築を可能にする技術開発を進めています。
さらに、ファージやプラスミドなどの可動性遺伝因子(MGE)や、微生物間の水平遺伝子伝播(HGT)を含め、マイクロバイオームを構成する遺伝因子の包括的構造を解明します。
これらの取り組みにより、マイクロバイオームとヒトの健康との関連を、より精緻かつ構造的に再評価するための基盤を構築します。
多様なヒトおよび動物コホートを対象に解析を行い、個体間変動の構造とその決定因子を明らかにします。
疾患状態、宿主表現型、環境要因と関連するマイクロバイオーム特徴を同定し、治療標的となる微生物の発見や微生物由来バイオマーカーの開発につなげます。
これらの基礎研究成果を、将来的な診断・予防・治療戦略へと展開することを目指しています。
高度化した解析技術によって得られるビッグデータは、従来の微生物学的解析や統計手法のみでは十分に扱うことが困難です。
そこで、国内外の数理科学者と密接に連携し、マイクロバイオーム動態の数理モデル化に取り組んでいます。
生態系ダイナミクスの普遍法則を抽出し、将来的には腸内マイクロバイオームの予測および制御を可能にする理論基盤の構築を目指しています。