
20周年を
迎えて
事業所長挨拶

今年は、2000年に理化学研究所が横浜市鶴見区に研究拠点を開設して20年という節目を迎えます。地域住民の皆様をはじめ、地元自治体や企業の方々など、多方面からご支援とご理解をいただく中で、今日まで研究活動を継続することができましたことを深く感謝いたします。
理化学研究所は生命科学の国家的な戦略研究拠点として、2000年4月に横浜研究所を設置しました。これまでにゲノム科学、植物科学、遺伝子多型研究、免疫・アレルギー科学などをはじめ生命科学、医科学や環境資源科学など多様な分野で研究センター等を設置、再編を行い、今日世界が最重要課題の一つとしている「生命」と「環境」の課題に組織的な基礎科学研究の推進を通じて解決を目指してきました。
理化学研究所および横浜研究所は、時代の要請に応えながら組織形態を変えつつ、わが国を代表する研究機関として幅広い分野で先導的な研究を進めてまいりました。現在の横浜地区においては、生命科学、医科学、環境資源科学の分野を中心に、数学、工学、情報科学等の多様なバックグラウンドを持つ研究者や技術者約1,500人が世界40カ国以上から集まり、国内外の大学・研究機関・企業などとネットワークを作りながら、日々研究活動を進めており、これまでに世界的な研究成果を多数創出しております。また、横浜市立大学との連携大学院制度や横浜サイエンスフロンティア高校との教育連携により優れた科学者・技術者の育成への貢献、理化学研究所の研究成果や最先端の科学・技術に親しみ、理解を深めていただく一般公開やサイエンスカフェの開催、県内試験研究機関等と連携した共同研究などにより、地域社会に積極的に参加・貢献もしております。
2020年、我々人類は、新型コロナウイルスという見えない敵と対峙し、生存をかけて戦っています。このような状況において、理化学研究所には科学技術の視点から、人類社会の課題解決への貢献が強く期待されていると認識しています。これからも世界最先端の研究開発を担い、その成果の最大化を目指し、地域社会の一員として、また我が国の発展、地球環境の持続可能性のため、積極的に寄与してゆく所存です。
理研横浜20周年ロゴについて
ロゴの紹介
2020年11月、理化学研究所(理研)横浜キャンパスは、開設20周年を迎えます。
生命科学および環境資源科学に関する理研の研究拠点として生まれた横浜キャンパス(開設当時の名称は横浜研究所)は、地域の皆さまに支えられ20年の歳月を歩んでまいりました。そして、これからも最先端の研究をリードするとともに、横浜市および周辺地域とのつながりを深め、研究成果の普及に努めていきます。
このたび、20年の歩みのシンボルとして
「理研横浜キャンパス20周年ロゴ」を定めました。
横浜キャンパスを象徴する施設のひとつである「中央NMR棟」の形を『20』の数字の中にデザインしたことに加え、数字の中の4本の線は、現在横浜キャンパスで活動している四つの研究センターを表しています。また、横浜のシンボル的な色である「青」を異なった濃さで配色することで、理研らしさとともに横浜らしさも表現した、柔らかみのあるデザインとなっています。