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生物の寿命とDNAの形
~線と輪で異なる生存戦略~

この地球上には実に多種多様な生物が存在しています。それぞれが長い年月をかけて環境に適応し、進化を遂げてきましたが、実は生命の設計図であるDNAの「かたち」には大きな違いがあります。原始的な生命の特徴を引き継ぐ原核生物のDNAは、輪のような「環状」をしています。一方で、私たち人間を含む真核生物のDNAは「線状」へと変化し、そこには「末端」が生まれました。この構造の変化こそが、生命システムに劇的な転換をもたらしたと考えられています。
線状DNAの末端は、細胞分裂のたびに少しずつ短くなり、やがて細胞は寿命を迎えます。いわば、DNAの末端は生物の寿命を刻む「時計」のような役割を果たしているのです。しかし近年の研究では、この末端部分にこそ、生物の多様性を生み出す鍵が隠されていることがわかってきました。真核生物は、「寿命」という制約と引き換えに、無限の「多様性」を生み出す力を手に入れた、そう言えるかもしれません。過去にさかのぼって進化の現場を直接目撃することはできませんが、最新の分子生物学の視点から、DNAのかたちが「輪」から「線」へと変化してきた生命の歴史についても一緒に考えてみませんか?

講師三好 知一郎

三好 知一郎 肖像イメージ

理化学研究所 生命医科学研究センター
レトロトランスポゾン動態研究チーム チームディレクター

東京工業大学大学院・生命理工学研究科にて博士(理学)を取得後、京都大学、東京大学、米ミシガン大学にてポスドク研究員として経験を積み、京都大学准教授を経て現在にいたる。

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2026年5月1日(金)~ 5月22日(金)

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