開催報告

横浜キャンパス一般公開にご来場ありがとうございました

2013年9月28日(土)、理化学研究所横浜キャンパスと横浜市立大学鶴見キャンパスは共同で一般公開を開催しました。当日は天候にも恵まれ、3045名と多くの方々にご来場いただき、盛況のうちに一般公開を終えることができました。ご来場いただいた皆様、どうもありがとうございました。

当日は、体験イベント、施設公開・ツアー、講演、ポスターによる研究発表など、80を超えるイベントを実施しました。会場の様子をご紹介します。

小さな苔庭をつくろう

今年は小瓶の中にピンセットで砂利や石、苔を配置して瓶の外から鑑賞する苔庭づくりに挑戦いただきました。普段から苔の研究を行うスタッフが体験者のサポートについていたので、作り方だけでなく苔の性質や生育方法も知ることができたようです。苔庭を持ち帰った方はぜひ自宅でも観察してみてください。

NMR施設大公開!

タンパク質などの立体構造の解析に使われ、装置数や装置の発生磁場の強さでは世界最大級とも言われるライフサイエンス技術基盤研究センターのNMR施設。当日は西NMR棟を開放し、施設公開だけでなく、NMRを使って身近なものを測定する実演や装置前での記念撮影などが行われました。パネル展示エリアには、装置の仕組みについて、研究者に熱心に質問している方がたくさんいらっしゃいました。

あなたはお酒に強い?弱い?
アルコールパッチテスト

DNAのわずか1箇所の違いにより、アルコールに対する体質の個人差が生まれます。その仕組みについて研究者がレクチャーを行い、パッチテストを体験してもらいました。隣り合った体験者同士がお互いの反応の様子を見せ合うことで、一人ひとり個人差があることを改めて感じた方も多かったのでないでしょうか。

いろいろな顕微鏡で体験!植物のミクロな世界

様々な種類の顕微鏡で、色々な植物や生き物などを観察する体験イベントです。本格的な顕微鏡を使用し、普段は目にすることのできないミクロな世界を体験していただきました。会場には、体験者が撮影した観察写真が展示され、とても色鮮やかな空間になっていました。また、撮影した写真は持ち帰ることができたので、一般公開の記念になったのではないでしょうか。

つくってみよう!DNAくみひも

2本の毛糸を組み合わせて、DNAのようならせん状の組み紐を編んでみる体験イベント。DNAについてまだ学習していない小さなお子さんにとっては、その不思議なかたちに興味を持つきっかけになったようです。親子で夢中になって組み紐を編んでいる様子も見られました。

腸内細菌を見てみよう

じっくり2時間かけて染色から観察まで体験できるイベント。幅広い年齢の方にご参加頂きました。研究者の説明を受けながらマウス腸内細菌をグラム染色という染色法により染色。後半は普段実験などが行われている統合生命医科学研究センターの研究室に移動して、染色結果を顕微鏡で観察しました。

また今年の一般公開では50名の横浜サイエンスフロンティア高校生徒がボランティアスタッフとして終日参加しました。各研究室に派遣された生徒は、イベントの運営サポートだけでなく、来場者への解説や補足説明も担当。研究者と一緒になって、科学の魅力を熱心に伝えてくれました。

最後に、今年は来場者数が約1300名増(前年度比約170%)となったこともあり、会場案内図やプログラムリストを掲載したパンフレットが不足し、14時以降に参加された方にはご不便をお掛けいたしました。また、整理券の配布会場が非常に混雑したことや、整理券の枚数に限りがあったため並ばれた方皆様に配布でなかったことによりご不便をお掛けいたしました。来年度の開催に向けて万全の準備をして参りますので、来年度の一般公開もご期待ください。

来年度の日程は決まり次第、横浜キャンパスのウェブサイトで公開します。来年度もご参加をお待ちしております。